このところ、日本経済が好調を続け、大学卒の就職は明るい兆しが見え始めたようである。経済の好況、不況を問わず、採用にあたっては、企業が求める人物像に普遍的な判断基準があるはずである。
そこで、今回は企業が求める人物像に焦点をあてて、本校の進路指導を考えてみたいと思う。学校教育と企業が求める人物像には、ある程度違いはあると思われるが、共通する部分も多いはずである。なお、このテーマにあたっては、海外帰国子女振興財団の「海外子女教育2005年7月号」を参考とした。
《採用に当って》
日本航空の人材企画室次長は「日本航空は接客業なので、お客様、そして他の社員の立場に立てるコミュニケーション能力が不可欠である」。そのために、求める人物像は「相手の立場で物事を考え、行動できる人」と言う。
日産自動車の人事担当課長は「第一に、自分が何をしたいか自分で考えられる自立性、第二に多様性が認められること、そして第三に多様な価値観を受け入れ、チームとして結果を出す行動力」と答えている。
ヤクルト本社の国際部次長は「自ら考え、行動し、自由な発想で何かを生み出す人。ただし個性を強みとしながらも協調性に富んでいることが必要で、これだけは誰にも負けないという強みに支えられつつ、他人の考えも尊重できるようなバランス感覚のあるコミュニケーション能力を持った人」と言う。
三井物産の人事総務部の担当者は「高い志を持ち、自分の思いに沿って自信を持って行動できる人。その一方で謙虚さも兼備してほしい。また、自分はこういう生き方をしてきているから、こういう人物なのです、と素直に表現できる人」と言う。
以上、三氏の考え方には共通する考え方がある。自主性、自立性、表現力、協調性、コミュニケーション能力などに集約できる。このことは、今まさに本校の教育で取り組んでいることでもある。通常の授業や特別活動を通して、さらに上記の資質や能力の涵養に努めなければならないと考える。小規模というデメリットもあるが、学校にも創意工夫が求められている。学校教育全般を通して、企業の求める人物像を参考にしながら進路指導を実践していきたい。
今年も、恒例のリオタイム発表会が21日に行われた。昨年の反省をもとに、会場を体育館から教室に移してポスターセッション方式の発表会を行った。
子ども達は4月に研究テーマを決定し、これまでに総合的な学習の時間を中心に、ある時は交流学習会や日系のスポーツ大会、そして直接地域の人にアンケートをとるなどして研究を行ってきた。
今年度の特徴は何といっても、これまでの積み上げの結果であるといっても過言ではない。ほとんどの子どもが2年〜4年という経験を基に研究を積み重ねて発表を行ったことが大きい。しかも、堂々とした発表振りは見事であった。また、テーマの設定に関しては、小学部は日常の具体物を中心に、中学部は抽象的なテーマに焦点を当てて成長の過程が感じられてとても良かった。
※今年の成果
(1)日常生活で常に疑問(課題)をもって生活をしていること。
(2)その疑問(課題)に対して、学び方や調べ方に工夫が感じられたこと。→本やインターネットに頼らず、直接会ってコミュニケーションをとっていた。
(3)この疑問(課題)が自分の生活にどのように関わっているかという点にふれていたこと。→多様なものの見方(感じ方)ができていた。
(4)この学習を通して自分の成長を確かめることができていたこと。
本校では、毎年、数多くの文芸作品コンクールがある中で、海外帰国子女振興財団の文芸作品コンクールに絞って子どもの表現活動の場として応募している。今年も、1学期に全校生徒の作品を応募した。
この活動は子ども達にもすっかり定着し、より質の高い表現活動を行おうと日々感性を磨いている。今年も素晴らしい作品ができあがり、以下の通り、7人8点の入賞を果たすことができた。残念ながら、入賞を果たせなかった子どもも素晴らしい作品ができあがったと思う。なお、全員の力で「学校賞」を5年連続受賞することができた。これを励みとしてさらに感性を磨いて欲しいと思う。
国際理解教育の一環として、例年連邦大学の日本語学科の学生と交流を続けている。今年度は、6月に大学を訪問し、総合的な学習の時間の「リオタイム」のブラジル文化について教えていただくといった交流を行った。2学期は、逆に連邦大学の学生に来ていただき、日本文化を教える交流を行った。
事前に送っていただいた学生の名前を漢字に表すことから始まった。子ども達は辞書を駆使しながら学生の名前を準備し、それを学生に教えて短冊に清書する活動を行った。彼らは漢字に大変関心を示していた。お互いに慣れない言葉をつかいながら、漢字の意味を教えたり学んだりしていた。
後半は、連邦大の学生が送ってきた“好きな言葉”や“書きたい言葉”をTシャツに絵の具を使って書くピンツーラの活動を行った。中にはとてもユニークな言葉があり、始終笑いも起きていた。
ブラジルに住みながら、なかなかブラジル人との関わりが少ないが、このような機会を通してお互いの理解を進めていくことは貴重である。昨年までは時間をきちんと守れなかった学生が、今年は時間通りにやって来て、日本人的な挨拶を交わすなど交流に色々な面で進歩が感じられた。
小学部長 松本 伸二
結婚してすぐ、対馬という離島の小学校に赴任した。九州の博多から約70km沖にあるが、韓国からはわずか50kmしか離れていない島で、鎌倉時代の元寇の際、蒙古軍によってほぼ全滅させられたという歴史をもっている。その対馬の中の小さな漁村にある小学校だった。児童数は、30人くらいだったと思う。しかし、赴任初日から驚かされた。一人一人の子どもの生き生きとした姿と、低学年の子どもたちまで、学校の諸行事に積極的に参加し、自分の意見を堂々と述べる主体性、自主性のすごさにである。どの子も特に勉強が良くできるというわけではなく、特別な訓練を受けたわけでもない。では、何が彼らをここまで成長させたのだろうか。それは、「自分がやるしかない。」という使命感と、「自分の頑張りが全体を変えられる。」という自信だったように思う。いわば、「少人数」という条件が、子どもたちを傍観者から主体者へ自然のうちに鍛え上げたのである。対馬の子どもたちを思い出すとき、その姿が、日学の子どもたちと重なってしかたがない。
11 月 行 事 予 定 1日(水)全校朝会・ブリスクとの交流学習会
2日(木)フィナードス(祝日)
3日(金)委員会活動
5日 (日) サマータイム開始 〜2月24日
9日(木)オープンデー(学校公開日)
10日(金)クラブ活動・英検2次試験
14日(火)運営委員会・三者懇談会
15日(水)共和政体記念日 (祝日)
16日(木)宿泊教室・職場体験・期末テスト
17日(金)宿泊教室・期末テスト
20日(月)ズンビの日(祝日)
21日(火)PTA代表委員会・期末テスト週間
22日(水)縦割活動
24日(金)クラブ活動
25日・26日(土・日) 全伯研(マナオス日本人学校)
30日(木)ランチルーム昼食会・個別懇談