![]() 第8号 平成15年11月1日 |
![]() ジャスミンの花 |
夏 到 来
昨日,今日はあいにくの雨ですが,先週は日中35℃を越す暑い日が続きました。この暑い中でも子ども達は元気にサッカーボ−ルを追いかけています。特に下学年は,体育でサッカーを行っているせいか,男の子ばかりでなく女の子もサッカーに熱中しています。
校庭の、ジャカランダには青紫の,ジャスミンには白の,ハイビスカスにはピンクの花が咲いています。10月19日からはサマータイムも始まりました。夏にまっしぐらといったところです。
さて、11月に入り今学期も残すところ6週間,2学期の終盤に入りました。中学部は24日(月)から期末テスト週間です。また,小学部も学期のまとめテストが多くなるなど,これからは2学期のまとめに入らなければなりません。しかし,祝日の関係で20日〜23日までが連休になっています。休日の過ごし方については,しっかりとした計画の下で進めていかないと、あとで困ることになります。家族の方も含めて計画をお願いいたします。
ところで,残念ながら今日は入れませんでしたが,今朝の全校朝会でプール開きを行いました。今年の水泳授業も,全校一斉による習熟度別授業を行います。昨年度は3コースでしたが今年は5コースを開設します。昨年度以上に子ども達の希望を尊重した,泳力の向上する授業にしたいと考えています。来年の2月の水泳大会でその成果をお見せしたいと思っています。
私は先週,中南米地区日本人学校校長研究協議会出席のため,マナオス日本人学校に行かせていただきました。蒸し暑い気候の中,どの子も本校の子ども達と同じように頑張って,様々なことに取り組んでいたのが印象的でした。また,どの日本人学校も、児童生徒数の減少から生ずる課題と安全確保が共通の悩みでした。研究協議会の成果を今後の学校運営に生かしていきたいと思っております。
昨年度に引き続き学校賞受賞
校長研究協議会で,海外子女教育振興財団専務理事より「文芸作品コンクール」において,本校が学校賞を受賞した旨の報告がありました。今年の学校賞は,世界の日本人学校,補習授業校から16校が選ばれました。また,中1女子(特選),小2女子(優秀),小5女子(佳作),小2女子(佳作)の受賞の報告もありました。賞状等は12月頃の到着とのことですので,到着次第表彰式を行いたいと思います。
本校は少人数校ですが,今年も日学全員の力で得た学校賞です。大変意義のあることと思っています。また,改めて本校の児童・生徒の能力の高さを感じることができました。ご家庭のご協力にも感謝しております。有り難うございました。
教育を語る会の開催
28日(金)午後7時より「教育を語る会」を開催します。日頃お仕事の関係等で,私たちと子育てや教育についてお話しできる機会の少ないお父様との懇談の時間を設定いたしました。お忙しいこととは思いますが,有意義な会にしたいと思っていますので,是非お越し下さいますようお願いいたします。
リオタイムの発表に思う
先月の8日に行われましたリオタイム中間発表会には,大勢の保護者の皆さまにお越しいただき,また,貴重なアドバイスをいただき有り難うございました。
子ども達は自己の課題解決に向かい,アドバイスメモを参考にまとめに打ち込んでいます。子ども達の発表を参観しながら,思い出したことがありましたので書いてみたいと思います。
以前,「雪が溶けたら何になりますか」と,ある小学校4年生に質問したところ,36人中35人が水と答えたのですが,1人の女の子は春になると答え,罰点になったという新聞記事をご存じでしょうか。それでは,「ハクサイ,キャベツ,カボチャ,ホウレンソウ。仲間でないものはどれですか」の答は何でしょうか。「カボチャで,理由は他のものは葉物ですがカボチャはそうではないから」。「ホウレンソウで,他は丸いがホウレンソウはそうでないから」。みなさんなら,どう答えますか?カボチャというのは,いわゆる理論的思考力,ホウレンソウというのは,いわゆる想像力です。どちらも重要な資質・能力であることには違いありません。
これからの変化の激しい時代をよりよく生き抜くため,単なる知識や技能だけでなく,思考力,想像力,判断力,課題解決能力,学ぶ意欲まで身につけたリオ日学の子に育てたいと思っています。
ちょっと話は長くなりますがもう1つ,アガサ・クリスティーの話の中に「消えた遺言書」があります。イギリスの片田舎に年老いた偏屈な富豪アンドルーがいるのですが,子どもがいないため,全財産を弟夫婦の姪に残そうと考えます。死期を悟った彼は,一通の手紙を書きます。「私の全財産を貴女に贈る。但し,そのことを記した遺言書をあるところに隠したので,自分で探し出すことが条件だ。私の猛反対を押し切ってまでも進学した大学の教育が本物なら,無学な私が隠した遺言書などすぐに見つけだせるだろう。もし,1年以内に見つけだせない時は,自動的に全額が各種の慈善事業施設に寄付される。」という内容でした。この手紙を手にした姪は,迷うことなく直ちに名探偵ポアロに頼み,見事に探し出すというストーリーです。ポアロの友人ヘイスティングスは「自分で探さないのは卑怯だ」と憤慨します。それに対して,ポアロは,「時間を無駄にせず,専門家に任せようとしたこと。しかも,多くの探偵からあえてこの私を選んだその判断こそが,大学で高等教育を受けたことの何よりもの成果なのでは・・・」と,逆に諭すのでした。
「21世紀の文盲とは,学びを知らない人間のことである」と聞きます。学び方自体が身に付いていなければ,どんな豊かな知識も生かすことができないばかりか,時代に取り残されてしまうかも知れません。しかし,そんな時代だからこそ,かえって的確に考え,判断できることが強く要求されるのではないでしょうか。そして,その的確さとは,必要に応じては,ポアロに頼んだあの姪のように専門家を知っていて,問題解決のためにその能力を活用できることを,自分の正しい選択だと割り切って考えられる柔軟性も,これからの社会では必要な資質かも知れません。
「生きる力」を育むため,総合的な学習の時間「リオタイム」が新設されました。子どもの学びが,横断的で総合的な学びに発展,深化するようになるためには,日頃の各教科での指導を充実させることが何よりも大切なことであると再認識しました。そして,単に知識の伝達に終わることなく,様々な工夫をこらして学ぶ喜びが実感できる授業,子ども自身が学ぶことに生き甲斐を感じる授業を一層目指していかなければと実感しました。